宮本武蔵(全20巻)
時間 : 約90時間
レーベル : 新潮社
ディスク枚数 : 全77組 全揃
専用ラック付
吉川英治/原作、徳川夢声/朗読
“話芸の神様”徳川夢声が生涯をかけて朗読に取り組んだ「宮本武蔵」。1961年からラジオ放送された、夢声話芸の集大成ともいえる幻の朗読をCD化!!
徳川夢声 トクガワ・ムセイ
(1894-1971)島根県益田生れ。本名福原駿雄。東京府立一中を卒業後、活動写真弁士となる。1915(大正4)年より“徳川夢声”を名乗る。独特のリアルな語り口で一世を風靡した。トーキーの時代を迎えると、漫談家、俳優、文筆家として活躍。1939(昭和14)年、ライフワークとなる吉川英治原作『宮本武蔵』を初めてラジオで朗読する。戦後は日本初のラジオのクイズ番組「話の泉」(NHK)への出演のほか、テレビにも進出。いくつものレギュラー番組を抱える。著作も次々と刊行され、当時では珍しいマルチタレントとして圧倒的な存在感を示した。1950年に第1回NHK放送文化賞、1955年には菊池寛賞を受賞。1957年紫綬褒章、1967年勲四等旭日小綬章受章。
内容説明:
“話芸の神様”徳川夢声の幻の名朗読がいま蘇る
国民の書として親しまれた吉川英治の『宮本武蔵』。この作品を徳川夢声が一人で朗読したものが、1961年から1年10ヵ月間、ラジオ関東(現在のラジオ日本)で放送されました。さらに1971年にはラジオ関東開局15周年を記念し、この朗読が100枚組のレコードとして発売されました。今回はこのレコード原盤を一部編集し、CDとして刊行致します。
CD全77枚、原作の約85%を朗読
本CDは、レコード原盤で重複している部分を削除するなど一部編集を加え、CD77枚、約90時間にまとめたものです。ところどころ物語を省略したり、要約したりしている部分があるため、朗読は原作の約85パーセントとなっています。
吉川英治が『宮本武蔵』を新聞紙上に連載したのが、1935(昭和10)年8月から約4年間。当初200回ぐらいの予定で始めた連載は、いつしか日本中の反響を呼び、ついには1000回を越える長編時代小説として完成しました。この剣豪の魂を描いた大作は、吉川文学の代表傑作であるとともに、その後の時代小説に大きな影響を与えたことはいうまでもありません。しかし、この『宮本武蔵』が日本人にとって国民文学とまで評されるようになったのは、小説自体の魅力もさることながら、さらにもうひとつの大きな要因があったからだといえないでしょうか。
それが、あの“話芸の神様”徳川夢声の朗読です。娯楽の中心がラジオであった時代、徳川夢声は、ライフワークとして『宮本武蔵』の全巻朗読に取り組みました。ラジオ関東(現在のラジオ日本)で1961(昭和36)年12月から1963(昭和38)年9月まで放送された『宮本武蔵』朗読は、実に550回におよぶ空前絶後の長編朗読番組として、多くの吉川ファン、夢声ファンに深い感銘を与えました。
文学の領域を越え、映画、舞台などでも広く人々に親しまれた作品は数多くあります。もちろん『宮本武蔵』もそのひとつです。しかし、ラジオ全盛時代に朗読という表現分野にまで及んで人々に愛された作品は『宮本武蔵』をおいて他にはありません。
小社はこの度、この貴重な歴史的遺産ともいえる朗読の名盤をCDとして刊行することにいたしました。ひとりでも多くの方々に、往年の夢声の至芸を懐かしく思い起こしていただけることを願ってやみません。
“話芸の神様”徳川夢声が生涯をかけて朗読に取り組んだ「宮本武蔵」。1961年からラジオ放送された、夢声話芸の集大成ともいえる幻の朗読をCD化。